選手紹介コーナー。今回はラグナル・クラヴァン。
チームの中で決して目立つ存在ではありませんが、ベンチ生活が続いても腐らず、常に準備を怠らない信頼の安定感。選手のやり繰りが難しい時にとても助かる存在です。
いぶし銀のベテラン。頼れるバックアッパーですね。
プレースタイル
186cmとフィジカルに恵まれ空中戦に強さを発揮。その武骨な風貌と相まっていかにもCBといった雰囲気ですね。
かつては中盤でプレーしていた事もあり、キックの精度に定評があり、「エストニアのベッカム」なんて異名も。
べ、ベッカム・・・
DFに転向した事でその異名は使えなくなりましたが、リヴァプールではなおの事禁句ですね。
エストニアのアロンソとかにしとけ。
ちなみに左サイドバックの経験もあるようです。
加入当初、リヴァプールでは手薄なポジションだったため、そっちでも期待されましたが、最近はやっていないようで、本人は「頼まれればやるけど・・・」程度で自信は無さそうでした。
リヴァプール加入直後から、その堅実なプレーが評価されていましたが、ややスピードに難ありか。
プレミアリーグ特有の、速い攻撃についていけない場面がチラホラ見られます。
エストニアの星
チーム内では決して目立つ存在ではありませんが、母国エストニアでは絶対的な存在。
日本ではあまり馴染みの無い国ですが、ラトビア、リトアニアと共にバルト三国を形成する国として知られていますね。
東はロシア、海を隔てて北はフィンランド、西はスウェーデンと広大な国土の国に囲まれた人口約130万人の小国です。
父親も代表にも選ばれたサッカー選手。いわばサラブレッドです。
クラヴァン自身も代表として100試合以上に出場。キャプテンにも選ばれています。
またエストニア最優秀選手にも選出される事、3度。
国の英雄ですね。
若い頃はこんな感じだったので、人気も大変なもののようで、エストニアのガールズバンド「Vanilla Ninja」のメンバー、レナ・クールマーと交際していた事もあるようです。
順調なステップアップ
母国でプロキャリアをスタートさせ、2005年、20歳でオランダ、エールディビジのヘラクレスに移籍。
2009年に同じくエールディビジのAZアルクマールに移籍、チャンピオンズリーグでプレーした初めてのエストニア人選手として歴史に名を刻みます。
2012年にブンデスリーガのアウグスブルクに加入。2000年代には4部まで落ちたクラブを、1部の5位にまで押し上げる躍進に大いに貢献。
ヨーロッパリーグでもプレーし、リヴァプールとも対戦しています。
そして2016年、リヴァプールに加入。
夢が叶ったとプレミアリーグ挑戦を非常に喜んでいました。
加入時のこの嬉しそうな表情が印象的でしたね。
はっちゃけ
落ち着いた性格かと思いきや、そうでもなさそうで。
Scenes pic.twitter.com/jPfnTpztxp
— LFC Fans Corner (@LFCFansCorner) 2018年5月2日
動画の最後の方。デヤン・ロヴレン、アルベルト・モレノとのずっこけDFトリオは、リヴァプールの名物になりつつある?
突如ヒーローに
出場機会は少なく、批判を浴びる事もありました。
日陰の存在だった彼が突如として脚光を浴びたのが17-18シーズン、プレミアリーグ第22節、バーンリー戦。
1-1の同点のまま迎えた後半アディショナルタイム。
試合終了間際に得たフリーキックのチャンス。体を投げ出し、ボールもろともゴールへ。
決して美しいゴールではありませんでした。しかし試合終了間際の劇的な展開は、これぞリヴァプール!
そしてクラヴァンは、プレミアリーグでゴールを記録した初のエストニア人選手として、またしても歴史に名を刻みました。
この大殊勲の一撃にKOP達も大興奮。盛大にクラヴァンをいじ、いや讃え一躍時の人となりました。
その時の記事はコチラ「ニューヒーロー現る!その名はクラヴァン」
しつこいようですが、決して目立つ存在ではありません。しかしこういうベテランはチームにとって絶対に必要。頼りにしています。