【選手】デヤン・ロヴレン

投稿者: | 2018-03-27

選手紹介コーナー。今回はデヤン・ロヴレン。
クラブ愛に溢れる熱血漢。批判に晒される事も多いけれど、長期契約にサインし、17-18シーズンには初のキャプテンも任されました。
パフォーマンスにも改善が見られます。今後ともリヴァプールの最終ラインを支えて欲しい選手ですね。

プレースタイル

188cmの強靭なフィジカル。端正ではあるけど、イカついルックスと相まって、いかにもプレミアリーグのセンターバックというイメージですね。
対人に強く、空中戦も得意としています。16-17シーズンはプレミアリーグの空中戦勝利数20位という成績を残しています。
これはリヴァプールではトップ。縦ポンゴリゴリの下位クラブの選手が多くランクインする中では、立派な成績といえるでしょう。
スピードも遅くはなく、キックも正確。
センターバックとして必要な資質をすべて兼ね備えているように思えますが、致命的なミスを犯すことが、しばしばあり、批判の槍玉にあがる事が多い選手です。

しかし17-18シーズン後半、ビルヒル・ファン・ダイク加入の効果もあってか、パフォーマンスに改善の兆しが見られます。

左CBだとダメだけど、右CBだと安定するというのが定説になりつつあります。
若手時代には左サイドバックの経験もあるけど、うまくいかなかったとか。

改めて見るとミドルもかなり強烈なの持ってるな。入ってないけど。

苦難の人生

ボスニア・ヘルツェゴビナ出身のロヴレン。1992年から1995年かけての内戦、ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争に巻き込まれます。
殺されてしまった親族もいるようです。
1989年生まれなので本当に幼い頃です。戦火を逃れドイツへ。

ドイツでは平穏な生活を手に入れたようですが、永住は叶わず、クロアチアへ。
新天地では経済的にかなり困窮していたようです。
世界有数のリーグのビッグクラブでプレーする選手が、これほど過酷な体験をしていたとは・・・この経験からロヴレンは難民にチャンスを与えて欲しいと訴えています。

この体験を語ったロヴレンのインタビューは日本語訳の記事も公開されています。

選手としてはクロアチアの強豪、ディナモ・ザグレブでトップチームデビュー。
フランス、リーグアンのオリンピック・リヨンで期待の若手として脚光を浴び、プレミアリーグ、サウサンプトンに移籍。
その後はご存知の通り。セインツから因縁ルートで2014年夏、リヴァプールに加入しています。

リヴァプールでも苦難が

順調にステップアップを重ねてきたロヴレン。
リヴァプールでもデビュー戦となるプレシーズンマッチで素晴らしいパフォーマンスを披露し、泣き所である守備に安定をもたらすと大歓迎されますが、公式戦では期待外れなパフォーマンスを連発。
批判の声は日に日に大きくなっていきます。加入初年度はほぼいいとこ無しの結果に。

翌シーズン以降も、それなりにフィットしてきた感はあるものの、やはり批判は止まず。17-18シーズン10月のトッテナム戦で、致命的なミスが相次ぎ前半途中で交代させられると、試合後には自身のインスタグラムに、娘の殺害予告が届く等、常軌を逸してしまっている印象もあります。
プロである以上、まずいパフォーマンスをすれば批判されるのは当然だけど、ファンも節度を守らなければなりませんね。

他にも代表では監督との確執、プライベートでは自宅に強盗が押し入る等、不幸に見舞われているロヴレン。
負のスパイラルに陥っている感がありますね。パフォーマンスの向上と共に、幸せな日々が訪れるといいのですが。

Russel Brown

知人ともに設立したファッション・ブランド。ロヴレンはモデルも務めています。

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チームメイトに着せて、宣伝に利用しちゃうちゃっかりした一面も。

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熱血漢の兄貴分

絶えず批判に晒されていますが、それでもクラブに対する思いは強いようです。
批判を酷評されたスパーズ戦も、全身に痛みを抱え薬を服用しての強硬出場だったようです。下手をすると選手寿命を縮めかねないような無理をしてのプレー。なかなか出来る事ではないでしょう。

10年在籍し、チームメイト、ファンから大いに愛された「ルーカス・レイヴァのようになりたい」、長期契約にサインした時は「夢がかなった」、初めてキャプテンを任された時は「一生忘れない」。クラブ愛を感じさせる言動は多々あります。

ヨーロッパリーグ準決勝、ドルトムント戦での魂の決勝弾はその象徴ともいえるかもしれませんね。

また面倒見が良い性格で、ドイツ語が堪能な事から、ブンデスリーガからやってきた選手達がチームに溶け込むのを手助けしているようだし、クロアチアの隣国、セルビア出身のマルコ・グルイッチ、ラザル・マルコヴィッチの事を随分と可愛がっているようです。
クロアチア、そして出身国のボスニア・ヘルツェゴビナとセルビアには複雑な歴史背景がありますが、関係ないみたいですね。

ディフェンスリーダーになりたいと語っていた事がありますが、チーム全体のリーダーの一人として、長くリヴァプールに貢献して欲しいものです。

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