選手紹介コーナー。今回はアンドリュー・ロバートソン、ロボです。
17-18シーズンに加入し、序盤こそ出場機会に恵まれませんでしたが、一度チャンスを掴むと一気に開花。
シーズン最大のお買い得と評される等、大ブレイクを果たした、プレミアリーグ有数の注目株です。
プレースタイル
加入当初から、安定感、堅実な守備に期待を寄せられていました。
反面、地味でダイナミックさには欠けるという印象でしたが、コンスタントに試合に出るようになると、そのイメージは大きく覆ります。
期待されていた安定感はそのまま、調子のムラの少ないパフォーマンスで守備のタスクをしっかりこなしながらも、闘志を全面に押し出したアグレッシブなプレースタイルは、いい意味で予想外。
特に激しいタックルでマンチェスター・シティの某7番を、吹っ飛ばしたプレーでKOPの心を一気に掴みましたね。
身長178cmはプレミアリーグでは小柄な部類に入りますが、対人プレーに強さを発揮します。
スピードでぶっちぎるタイプではないものの、運動量は豊富で、90分間激しい上下動を繰り返し、時には単独で敵陣深く突っ込むなど、意表を突いたプレーも見られます。
クロスの質にも定評があり、攻撃面で大いに貢献。
フィジカル面では恵まれているとはいえませんが、それ以外に多くの武器を持った選手です。
苦労人
スコットランドの名門、セルティックのアカデミーの門を叩くも、体が小さすぎるという理由で、15歳でクラブを追われる事に。
新天地は4部のクイーンズ・パーク。交通費しか支給されず、スーパーのレジ打ちや、スコットランドのサッカー協会でのアルバイトで生計を立てていたとか。
スコットランド対ベルギーの親善試合では、負傷していたマンチェスター・シティのヴァンサン・コンパニをスタンドに案内した事もあるそうです。
クイーンズ・パークでの活躍が評価され1年で、1部のダンディ・ユナイテッドに移籍。
スコットランドのA代表にも召集されます。
さらに1年でプレミアリーグのハル・シティに移籍。
降格と昇格を繰り返す、落ち着かない環境の中でも主軸としてコンスタントに活躍。
3シーズンで約100試合に出場します。
2017年夏、リヴァプールに移籍。序盤は出場機会を得られず苦しむも、アルベルト・モレノの負傷により、出場機会を得ると素晴らしいパフォーマンスを披露。
チームに欠かせない選手として誰もが認めるようになります。
そして17-18シーズン、チャンピオンズリーグの決勝にも出場を果たします。
クイーンズ・パークに入団したのが12-13シーズン。
サッカーだけでは生活出来なかった選手が、僅か5年で最高峰の舞台に。
凄まじいシンデレラストーリーです。
決して順風満帆のキャリアではありませんが、確実にステップアップしていますね。
逆境に負けないメンタルと、弛まぬ努力の賜物ですね。
どのクラブでも常に、安定して稼働している事にも注目です。
プロとしての心構えもしっかりしているのでしょう。
ほっこりエピソード
苦労しているせいか、謙虚で心優しい性格のようです。
試合に出られず苦しかった日々も、ジョーダン・ヘンダーソンや、ジェームズ・ミルナーらの選手達が力になってくれたと語っていました。
特にミルナーについては「彼の本に挟んである栞から学ぶ事が出来る」と、二人のキャラクターに妙にマッチする言い方で、感謝を示しています。
自分のお小遣いで寄付をした少年に、心を動かされたロボ。
ロベルト・フィルミーノのサイン入りユニフォームを少年にプレゼントしました。
何故、自分のものではなかったのかというと、左サイドバックのユニフォームなんて、誰も欲しがらないからという、慎ましすぎる理由でした。
この話を、少年の父親がTwitterで発信すると、たちまち拡散。
心温まるエピソードとして、多くの人の心を和ませました。
その時の記事はコチラ。
「ロボのいい話」
ユニフォームをプレゼントされた少年、18-19シーズンのユニフォームはロボのものを選んだようです。
Alfies finally got the LB's shirt!
I don't think there's been a day since he hasn't told somebody he was on TV and received a letter from @andrewrobertso5
We're already buzzing for next season & to help make it even bigger for @SFoodbanks 👍🏻#LFC #FansSupportingFoodbanks pic.twitter.com/epMotLCfMW
— Tom (@TomRadford0) 2018年5月30日
意外な一面
プライベートの写真を見る限り、真面目そうな好青年。
大人しそうな印象ですね。
しかし実は結構人懐っこい性格のようで、ゴール後には得点者に、駆け寄りじゃれている姿が度々見られます。
どこか子犬のような印象。
Absolute pre-match warm up 😂 pic.twitter.com/HRGNWERJbd
— The Anfield Wrap (@TheAnfieldWrap) 2017年12月6日
はっちゃける事だってあります。
プレーでも結構ぶっとんだ事します。
シティの某7番へのタックルに代表されるように、ぶちかましもちょくちょく。
こういった熱いプレーが支持されてか、加入1年目で早くもチャントが作られました。
今後も安定した活躍をしつつ、新たな面もどんどん見せてくれるかもしれませんね。