【観戦旅行記】リヴァプールの人たちが親切だった

2018-11-09

4泊5日のリヴァプール滞在。色々な事がありました。英語出来ない人間の一人旅。困った事だって色々。
しかし、リヴァプールの街は、迷えるよそ者を見放しませんでした。
滞在中に世話になった地元民の事、それからやらかした事とか、色々書いてみたいと思います。

観戦旅行記を書き始めてから、何人かの方に旅行やチケットの事に関して、質問いただいております。コメント欄かTwitterでどんどん聞いてください。役に立つかわかんないけど!

初日

リヴァプールに到着。民泊のホストがまだ帰宅していないので、とりあえずバスで近くまで行ってから周辺をブラブラ。
ほとんど家と小さい商店しかないけど、KOPには堪らない景色。結構歩き回りました。

ホスト帰宅の報告を受け、引き返す道の途中、家の中からおじいちゃんが。
なんか言ってる。
最初は特に気にしてなかったけど、明らかにコッチ見てるな。
You lost? You lost?って言ってるっぽい。

俺か。

デカいスーツケース引きずって、フラフラしてるのを見かねたって事か。ここはご厚意に甘えよう。
スマホの地図を見せるも、細かい文字が見づらいご様子。
すると家の中から、孫と思しき小学生くらいの女の子登場。
こりゃ、あの辺だなみたいな感じで、しばし二人で相談。
道を教わってお別れ。

恐らくは自力でもたどり着けた。でも、こういう心遣いは嬉しいですね。
アンフィールドから徒歩10分くらいの距離。何十年もの間、遠くから来たKOPを導いてきたのでしょう。
そして、それが孫にも受け継がれている。来て早々、心温まる出来事でした。

それにしても道の説明、まっすぐ行けは分かったんだけど、その後が全く聞き取れず。地図が示すのは右、ジェスチャーも間違いなく右に曲がれなんだけど・・・それくらい俺でも分かる。
中学の英語の教科書に出てきた!クミとかエミリーとかが、愉快なスクールライフを送るヤツ!
Turn right…Turn rightだと思うんだけどなあ。

スカウスか?

さて、宿に到着。
ホストの名はアレックスさん。親近感の沸く名前!チェンバレンはもちろんの事、最近イウォビも熱い!

まずは各設備の説明。特に鍵の説明が入念。

この鍵、メッチャ高いから。
無くすと取り替えなきゃいけないから、気を付けてな。

だよね、だよね!フツ―そうだよね!
ロンドンゆる過ぎ!

とってもお高いらしい鍵。右に1週とか左に半周とか、ドアノブ上げるとか下げるとか、開け閉めが複雑。開け方と閉め方違うし。
実践してみたけど、結構不安。

ひとしきりの説明を聞き終えたところで、カーディフ戦のチケットの印刷がまだだったので、プリンターあるか聞いてみると、家には無いけど近くに図書館があるので案内してくれるとの事。
メッチャ親切!よろしくお願いします。

家を出る時、施錠やってみたけど、やっぱり難しい。これはイカン。後でメモ取ろう。

図書館でスマホをPCに接続したけど、何故かデータ読み込めず、あたふた。

ブラウザでログインしてメール開けばいんじゃね?

うお、めっちゃ頭いいな、アレックス!

無事印刷完了。
図書館はリヴァプールにいくつかあるみたいです。どうしても印刷に困ったら、行ってみるといいかもしれません。

このまま買い物に行くけど一緒に来るかと、アレックス。
食料買っとかなきゃな。渡りに船。なにより一人で鍵を開けられる気がしない!
メモを取るまでは離れるワケにはいかない。

2人で中心街へ。
秋めくリヴァプール。
色づく街路樹の下を、二人並んで歩く。
ほら、寿司だよ、と看板を指さし微笑むアレックス。
花屋の店先に並んだ(これ何か聞いた事あるな・・・)サボテンに顔を綻ばせるアレックス。

何コレ?

めっちゃデートじゃん。

会話のぎこちなさは、言葉の壁ではなく、初々しさのせいな気がしてきたぞ。
思い出すなー、あの頃。

隣にいるのは30代と思しき男性だけどー。

中国食材店、スーパーマーケットという庶民的なデートコースを巡り、帰宅。
鍵の開け閉めのやり方メモって、もう大丈夫!さあアンフィールドへ!

レッドスター戦はこんなでした。
【感想】【観戦旅行記】行ってきたレッドスター戦

たまたま同じホスピタリティパッケージに日本人がいたので、試合終了後しばし談笑。
結構遅くなってしまった。スマホのバッテリーも残り僅か。
充電しないと。

あ。

ケーブル忘れた。

マズイな。地図見ないと帰れる気がしない。
取り合えず宿の住所をメモ。
そして走る。なんとかバッテリーがあるうちに辿り着きたい!

残念ながら途中で力尽きるスマホ。

くそう・・・
でも、近くまでは来ているハズ。
通りに一つずつ入って見ていくしかないか。

と、ここで。

You Lost?

救いの神、You Lostおじさん降臨。

Yes! I Lost!

ガッツリ迷っております!

何人いんだよ、You Lostの人。リヴァプール最高かよ!

着いた・・・良かった。
一日に2回も道で助けられるなんて。

スマホさえあれば、どこへでも行けるこの時代。
この先、本当に迷う人はどんどん少なくなっていくのでしょう。
でも、こういう風土は失われないで欲しい。
これもまた、リヴァプールの魅力の一つなのでしょう。
そして時には、俺のような馬鹿が本気で救われる。
ありがとう。

さて、散々手こずった鍵。
でも、もう大丈夫。
俺にはこの秘伝の書が・・・

あ。

メモの字が汚過ぎて、右なのか左なのか読めない!

ガチャガチャやってたら、結局アレックスが中から開けてくれたのでした。

みんな、本当にありがとう。泣

ヤンキー

リヴァプール民、みんないい人なんて、世の中そこまで甘くはありません。中には怖い人も。

コンビニ的な店の前で同じ人に二回絡まれた。
タバコ持ってねーか?って聞いてるっぽいんだけど、何言ってんのか分らん。吸わないし。
人は本当にワケ分かんないと、ビビる事すら忘れる。

数人のグループだったけど、絡んで来たのは一人だけ。他の人は、店のドア開けるの手こずってると、オメー、それ引くんじゃなくて押すんだよと教えてくれたり、そこそこ親切。(鍵が無いドアでも手こずった!)
まあ、根が悪い人じゃないんでしょう。
田舎でヤンキーが調子に乗ってるのって、万国共通なんですかね。
夜間の一人歩きは少し危険です。

最終日

前日のカーディフ戦、どうせ明日帰るんだし現金全部使っちまえ!とアンフィールドで豪遊。残ったのは£1未満。
そして、ふと浮かび上がる疑問。

バスはクレジットで乗れるんだろうか?

駅でも空港でも現金使う機会なんていくらでもあったハズなのに、何をやっていたのか・・・困った。アレックスはまだ寝てる。
ATMで降ろしておくか。

降ろし方わからん。

金融とか手続きとかの関係の英単語?ワケわからん!
単語のくせに、10文字くらいありそうなヤツがウジャウジャいやがる。お高くとまりやがって!

朝っぱらからATMと格闘する謎のアジア人。これは怪しい。

ここで地元のオバチャン登場。
まず自分でやってみせる。
そしてやってみな、と。

暗唱番号入力する時はちゃんと後ろを向く。あ、ゴメン。俺ガッツリ見てた。

謎のアジア人、他人の暗証番号入力シーン、バッチリ見てしまった!
大丈夫、番号覚えて無いから!

教えられた手順通りにやってみたんだけど、やっぱりダメ。£5だけ降ろしたかったんだけど、少額が無理な機械っぽい。
少額降ろせる機械の場所を教えてくれてるっぽいんだけど、全然分かんない。絶対たどり着けない。
まいったな・・・
そうだ、そもそもクレジットでバスに乗れれば、現金降ろす必要無いんだ!

オレ、現金ナイ
バス、乗リタイ
クレジット、イケルカ?

通じたっぽい!

近くの店に行って、バスのカード買えるか聞いてくれた。
買えた!

ありがとう!

朝っぱらからATMと格闘する謎のアジア人なんて、絶対関わりたくない案件だと思うけど。
困ってるよそ者をほっとかないのは、リヴァプール民の気質なんですかね。
店のオッチャンもありがとう!

オレ、今日カエル
現金、ゼンブ使ッタ
スッカラカン HAHAHA!

これは伝わらなかったっぽい。

空っぽの財布見せびらかし、ヘラヘラする謎のアジア人を、二人はどう解釈したのでしょうか。

ともあれ、ありがとう!

宿に戻り、最後のパッキング。

そして、起きてきたアレックスとお別れの挨拶。
4泊もすれば愛着も沸くな。

意思疎通に苦労したけど、めげずに何度も話しかけてくれた。
楽しかったかい?よく眠れたかい?
と、最後まで細やかな気遣い。

そして、

また来てくれるかい?

いいんか?
色々迷惑かけたし(主に玄関周り)、何言ってのか分かんない、こんな俺でもいいんか?
社交辞令でも嬉しい。

of course.

固く握手を交わし、早朝の街を後にしたのでした。

本当に色々な人に世話になりました。ありがとうリヴァプール!

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