9年間のクロップ政権。「ああ~そんなこともあったねえ」っていうニッチな思い出を振り返っていくこの企画。
第3回目は前回に続き移籍関連のゴタゴタ。改めて思い出してみると、とんでもなくやらかしたな~。
【宣伝】リヴァプールどころか、サッカーにすら全然関係無いんだけど本出しました。
2017年夏。当時のリヴァプールはとにかく守備がグダグダでした。
マティプ1バックとか言われてたりして、ロヴレンとかモレノとか、その辺のゆかいな仲間たちはワーワーやってたんですわ。
こりゃどうにかしなきゃイカンってことで、トップクラスのCB獲得を目論む上層部。目を付けたのがセインツ所属のビルヒル・ファン・ダイクその人というワケです。
リヴァプールはそれ以前にも、セインツの主力を何度も引き抜いていました。いわば、お得意様。たぶん舐めてましたよね。セインツの許可なく勝手に、ファン・ダイク本人に接触したりしてたみたいです。
メディアも盛んに報道し、ファン・ダイクのリヴァプール行きは既定路線みたいになっていまいした。これにセインツのフロントがブチギレ。あわや訴訟という大ピンチを迎えることになります。
ちなみにこの時の補強部門の責任者は、あのマイケル・エドワーズ。今でこそ敏腕っぷりが広く知れ渡っていますが、2016年の秋にSDに就任したばかりだった当時は何者なのかさえよく分からんという状況でした。
大丈夫か、コイツ?
当時はそんな空気が漂っていましたね。
今でこそメチャクチャ有名なこの写真。こうして見ると頼りなく見えますね。
とにかく慌てたリヴァプールは謝罪&撤退を表明。セインツがこれを受け入れる形で騒動は収束…
とはなりませんでした。
ファン・ダイクは完全にリヴァプールに行く気になっていたようで…
— Virgil van Dijk (@VirgilvDijk) June 8, 2017
SNSにこんな写真を投稿。
明らかに不満げな顔。その視線の先には一体何が?
NIKEのスニーカーの宣伝と解釈できなくもありませんが、状況的には心に一物あると捉えてしまいますよね。そして、この写真にはひとつの大きな謎が。
撮影者は一体誰なのか?
構図といい、思わせぶりな吹き出しといい、計算されつくされている印象。
リヴァプール関係者の入れ知恵という仰天の陰謀論まで飛び出しました。
当時の記事【ファン・ダイクを獲得せよ!暗躍する工作員たち】
リヴァプールの謝罪とは裏腹にゴシップは鎮火せず、夏の移籍市場の主要トピックスとして存在感を放ち続けました。しかもセインツ内でもゴタゴタしてたようで、ファン・ダイクがチームの遠征メンバーから外されるなど、状況はますます移籍へと傾いていきます。
しかしまあ、謝罪してる手前、動けないリヴァプール。ザル守備は改善されないまま開幕を迎えたワケです。開幕戦でいきなり、後半ATにセットプレーで同点に追いつかれるという鉄板の持ちネタを披露しました!
そりゃあこうなるわなあ。
なんとかしにゃあイカンってことで、シーズン中もファン・ダイク待望論が燻り続けていました。
しかし、セインツはやっぱり怒っててリヴァプールに売る気はサラサラないとかなんとか。最有力はシティなんて踏んだり蹴ったりな噂も出ていました。
しかしながら。
2017年12月27日。リヴァプールはファン・ダイクの獲得を電撃的に発表。2018年1月1日づけでチームの一員となると、瞬く間に大黒柱としての地位を確立しましたね。
「一人入ったくらいで、あのクソ守備が改善するなんて、そんな虫のいい話があるかあ!?」
なーんて思っていましたが、なんとまあ。見事に改善しましたね。
そしてファン・ダイクは世界一のCBという評価を確固たるものにしていきます。
謝罪から半年もたっていない中での急転直下の移籍劇。エドワーズもこの後、どんどん評価を高めていきましたね。
そして今夏。彼はエドワーズ組ともいうべき恐ろしいチームを引っ提げリヴァプールに戻っています。奇しくもセインツはプレミア昇格を果たしました。
このタイミングで。また。行くなんてことは…彼なら全然あり得ます。
セインツ様、またご迷惑おかけすることもあるかもしれません。