クロップ政権思い出話①-ハムストリング

2024-05-24

9年間にも及ぶクロップ政権。本当に色々なことがありましたね。悲願のプレミア制覇、アンフィールドの奇跡、ゲーゲンプレス、最強3トップ…まあ、その辺はちゃんとしたところがいくらでも振り返すでしょう。
辺境にひっそり息づく当ブログでは「ああ~そんなこともあったねえ」っていうニッチなところを回想してみたいと思います。
第1回目は就任当初のクロップを苦しめた魔のワードです。

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2015年10月にリヴァプールの監督に就任したクロップ。リーグの違いや戦術の浸透不足もあってか、最初はなかなか勝てませんでした。環境が変われば、今まで出来ていたことが難しくなるのは当然のこと。まあ、仕方ないですよね。

あと…

みんなハムってました。

とにかくハムる。ことごとくハムる。ハムストリング感謝祭!ありがとうございます!

クロップも

ハムストリングというのは、今年最悪のゴミワードだね。いつもハムストリング、ハムストリング、ハムストリングだ。

と嘆いていました。

でもこれ、着任前から不安視されていたことではありますよね。
日程面、フィジカル面で過酷なプレミアリーグでクロップの激しいスタイルを実践するのは難しいだろうと。

そんな懸念を知ってか知らずか、クロップは持ち前のヘヴィメタルスタイルをリヴァプールにもガッツリ導入しました。

その結果…

みんなハムりました。

もはや通過儀礼というべきレベルで。ええ、はい。

よくスポーツの世界では環境が変わることによってブチ当たる困難のことを『洗礼』と言いますが、クロップの場合、セルフで頭の真上からザッパーンとやってた感じですね。まるで滝行のように。

これも強いチームを作るために必要なことだったのかもしれません。
激しさの代償として負傷はクロップ政権につきまとい続けた悩みだったと思います。でも、ことごとくハムってたという状況は就任当初の数カ月間以外記憶にありません。

プレミアに合わせた戦術の調整、プレシーズンでのしっかりした準備、トレーニング環境の整備、フィジカル関連のスタッフのリクルート、スカッドの強化。
そうした多角的なアプローチによって徐々にハム問題を解決していったのでしょう。そして史上稀に見る強く、面白いチームを作り上げた。大したもんですよ、まったく。

あれだけのハードワークを課しながら、選手が不満を見せなかったってのも凄い。

「いつもハムストリング、ハムストリング、ハムストリングだ。」

「いや、あんたのせいだろ!」

なーんてツッコミが入ってもおかしくなさそうなものですが。
あのヘヴィメタルスタイルは、クロップの並外れた人間力と情熱があって初めて実現できたものなのでしょう。改めて凄い監督です。

そういえば、ハムストリングといえば、こんなこともありました。

2023年5月のスパーズ戦。
不調に喘ぎながらも、トップ4フィニッシュに向けて奮闘するリヴァプール。そんな中で行われたシーズン終盤のビッグマッチ。

前半の早い段階で3点を先取したリヴァプール。楽勝かと思われましたが、複数回に渡る疑惑の判定もあり、後半ATにまさかの同点被弾。

目前だった勝利が目の前で…いや、その直後。94分。ジョタの決勝ゴールで劇的勝利!

興奮のあまりベンチを飛び出し、審判を煽るクロップ。そしてハムる。

やっぱりクロップの情熱とハムストリングの負傷は表裏一体なのかもしれません。
これからも誰かがハムったらクロップのことを思い出そう。

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