今夏での放出は確実とされながら、なかなか移籍先が決まらずにいたディフェンダー、ママドゥ・サコー。
ようやく決まったようです。公式に発表がありました。行先はクリスタル・パレス。
昨シーズンもローンで在籍し活躍しているので、すぐに馴染める事でしょう。
寂しいけれど、リヴァプールに残っても、チャンスは無いようなので、新天地での活躍を祈るとしましょう。
不幸の連鎖
リヴァプールでのサコーは完全に運に見放されてしまっていたように思えます。
15-16シーズン、キャピタルワンカップ決勝での無念の負傷交代。
ベンチで顔をウエアにすっぽりと覆いうなだれる姿は痛々しいものでした。
その後、ドーピング疑惑により出場見送り。疑いは晴れましたが、フランス代表にも参加出来ず、失ったものは非常に大きかった。
そして16-17プレシーズン、度重なる規律違反により強制帰国。チームから離れ、そのまま構想外に。
本人の落ち度による部分もありますが、何をやっても上手くいかない、不幸のサイクルに嵌ってしまったようでした。
トップチームへの合流は叶わず、アンダーの試合で調整する日々。
転機が訪れたのは冬の移籍市場。クリスタル・パレスにローンで移籍すると、守備の柱として活躍。プレミアリーグ残留の立役者となっています。
チームもファンも、正式加入を熱望していたようです。
心機一転、キャリアの再スタートを切るにはいい環境かもしれませんね。
熱く陽気な好漢
前所属のパリ・サンジェルマンでは17歳でキャプテンを任されたほどのリーダーシップ。
それはリヴァプールでも発揮され、スティーブン・ジェラードが去った後の15-16シーズンに、キャプテンを任された試合もありました。
初めてアームバンドを託された試合の後に、ジェラードから祝福のメッセージを貰ったと喜んでいて、クラブ愛も感じたものです。
とにかく気持ちが前面にでる選手。
印象的だったのは2015年10月のマージ―サイドダービー。ブレンダン・ロジャース監督が指揮を執った最後の試合です。
熱くなりすぎて、激しく捲し立てるサコー。余計なカードを貰ってしまいましたが、当時の低調で気の抜けた試合ばかりのチーム状況の中、あの過剰なまでの熱さは好ましかった。
そしてピッチ外では愉快なムードメーカー。その陽気な振る舞いはファンからも愛されていました。
トレーニングの写真などで見せるおどけた姿には、大いに楽しませてもらいました。
次の世代を引っ張るリーダーの一人と思っていただけに、規律違反は残念でした。
陽気な分、抜けたところもあるのかもしれませんね。
しかし今回の件で、十分に懲りたことでしょう。
クリスタル・パレスは現在、開幕から3連敗中。チームを立て直す救世主としての期待される事でしょう。
キャプテンを任される事だってあるかもしれません。
リヴァプールでの経験を存分に活かし活躍してもらいたいですね。
まだ27歳。もう一花も二花も咲かせられる年齢です。
これからのキャリアが充実したものでありますよう。
幸運を!