昨年、発売されたジェラードの自伝、日本語版も発売されているので、読んだ方も多いかと思います。
僕も一度読みました。
シーズンが終わってホッっと一息ついている今、再読して感想を章ごとに綴っていきたいと思います。
PROLOGUE 滑り落ちた優勝
いきなりここからですか。
あの痛恨のスリップ。試合を終え、帰宅する車の中。
当時の心境を振り返るところから始まります。
ファンにとっては思い出すのが、非常に辛い場面。
しかしジェラード本人はもっと辛かった事でしょう。
しかしプロローグの締めくくりには、もうこのような悲しみを味わう事はないだろう、と。
もうこの頃から引退を意識していたのかもしれませんね。
CHAPTER 1 移籍騒動
タイトルを見て思ったのは、「そうだな~ジェラードも色々あったからな~」。
僕もレアルに移籍濃厚というニュースを耳にした時は絶望的な気分になったものです。
ユニフォームを燃やされたりして、地元では大変な騒ぎになっていた、当時の心境を振り返るのだろうと思い読み進めました。
章の始まりは少年時代の追憶から。
当時のリヴァプールのスター選手に憧れながら、ストリートでボールを蹴っていた日々。
大人になり、キャプテンになってからもリヴァプールのスター選手を愛する気持ちは変わりありません。
バーンズ、ファウラー、
そしてルイス・スアレス。
ん?
追憶はジェラードの、レアルやチェルシーへの移籍の噂が飛び交っていた時期を一気に飛び越え、スアレスが移籍騒動でゴタゴタしていた2013年へ。
え?そっち?
アーセナルの舐め腐ったオファー。あれこれ書き立てるメディア。スアレスの苛立ち。フロントとの確執。
こんなの書いて大丈夫なのか?と思うほどの生々しいエピソードも。
トーレスを失ったときのエピソードも胸が痛みます。
ジェラードは、スアレス移籍を阻止すべく奔走していくわけですが、改めてキャプテンって大変なんだなー。としみじみ思いました。
選手の相談に乗ったり、フロントとの橋渡しをしたり、時には移籍の交渉まで。
特にジェラードは人一倍責任感が強く、リヴァプール愛も強いから、他のクラブのキャプテンよりも、果たしている役割が大きいのかも知れませんね。
スアレス残留という困難なミッションを成功させるジェラード。かなりの心労があったようですが、それでも成し遂げられたのは、リヴァプール愛あってこそですね。
それと思ってた以上にスアレスの事好きだな。
ジェラードが仲介し、スアレスと、ロジャース監督が和解し、この章は大団円を迎えます。
非常に興味深い話でした。スアレス残留は本当に紙一重だったようです。
しかし、この章でもっとも印象的だったのはジェラードの、ロジャースの人間性の評価。
彼は選手の事をよく理解してくれる温かい人間だと。
ラファエル・ベニテスとは正反対だと。彼は氷のように冷たいと。
さりげなく元上司をディスってます。
確か自伝の発売当初、ここだけ切り取られてニュースにされたりしてたな。
ベニテスはジェラードがキャリアの中で、最も成功したといえる時期の監督。
こんな直球でディスるとは。
後の章でフォローっぽい発言もしてるし、それなり敬意は持っているみたいだっけど、こりゃあ、周囲はザワつくわ。
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