【選手】ジョエル・マティプ

2017-06-07

選手一人一人をじっくりと取り上げる選手紹介コーナー。
今回は加入一年目にして守備の要として、確かな存在感を示したジョエル・マティプです。
クラブ年間最優秀選手に選ばれたマネや、ここ一番で値千金のゴールを決めたジニに注目が行きがちですが、この人の獲得も実に大きかった。

クロップはドルトムント時代から、非常に注目していたようです。
しかしマティプはドルトムントのライバルにあたる、シャルケの選手。しかもユース出身で、チームの中心選手。獲得はほぼ無理。
リヴァプールに来て、その制限が無くなり、満を持してのアプローチだったのかもしれませんね。
しかしシャルケのファンは、クロップの事、大嫌いだろうな。やっといなくなったと思った厄介者に、中心選手をフリーで持ってかれるなんて。

プレースタイル

195cmの長身で空中戦には滅法強く、前所属のシャルケでは2桁得点をマーク。その多くがCKからのものです。
リヴァプールは小柄な選手が多く、空中戦は弱点。特にCKからは結構やられてますね。
逆にCKからの得点はここのところご無沙汰。
来シーズン以降は、その辺り、更なる活躍を期待したいですね。

足も速く、攻撃参加にも積極的。かなりの上がりたがりです。気づいたら相手PA内にいてビックリした事も何度か。

シャルケ時代には失点に直結するようなミスもあり、守備力を不安視する声もありましたが、リヴァプールでは安定しているように見えます。

あ、でも失点は多いな。

まあ、マティプが出てると勝率が高いってデータもあるし、今後の守備のキーマンである事は間違いないでしょう。

しなやかでエレガント

長身ですが、スラリとしていて、やたらスタイルが良いですね。9頭身くらいあるんじゃないでしょうか。
ロヴレン、シュクルテルのような、いかにもCBといった感じのゴリゴリ体形ではなく、非常にしなやかな印象。長い手足を軽やかに躍動させる姿は、エレガントですらあります。
しかしプレミア一年目ですんなり適応出来たという事は、しなやかさだけでなく、強靭さも併せ持っているのでしょう。

ちなみに兄もサッカー選手。顔はまあまあ似てるけど、体型は全然似てない。

エレガントに見える原因は、スタイルの良さだけではなく、その落着きにも原因があるのではないでしょうか。
サコーのドタバタ感や、ロヴレンのやらかし癖がマティプには見られません。
どんな時も落ち着いて、冷静。
それがマティプなのかもしれません。ネットではそんなマティプを王族のようだと評する声も。

あれ、でも失点は多いな。

実はリヴァプールでも、ちょいちょいやらかしてるのか?エレガントだから気づかないだけで。

ロヴレンやサコーがやらかして「ぎゃあぁぁぁ!やべぇえええ!」ってなってるのに対し、
マティプはやらかしても「フッフーーン♪」って感じなのか?
落ち着いてるのではなく、危機感が無いだけか?

ここに「マティプ能天気説」を提唱してみる。

検証してみよう。

うむ。やはりエレガントだ。スピードは結構あるはずなんだけど、どこかふぁーっとしていて、大事なところにフッと入ってくる。
当たりの激しい局面でも、どこかはんなりしている。
まあ、守れるてるからいいけど。

ではダメな時はどんなか。

やはり全体的に落ち着いている。そして軽やか。前線に上がるときも、怒涛の攻撃参加という感じではなく、良い意味で遊んでいるよう。しかしヘッドはメチャ強いな。
あと時々見せるピョコピョコした独特のステップが可愛い。

ただ、やらかす時は結構シレっとやらかしてんな。のんびりしててキーパーが焦るって場面も。
失点に直結するミスをしても「あー、やっちまった。」的なリアクションは確認出来ず。

やはり能天気か?
王族的おおらかさとでも言うべきか。

リヴァプールに来てからは、そんなやらかしとか見てないし、落ち着いてるのはいい事だ。
そして随所に見て取れる身体能力の高さ。やはり頼りになる。

ただ、当ブログ的には、これは面白いキャラ見つけたかもしれない、とニンマリしている。
これからもマティプ能天気説を追い続けます。

カメルーン代表

ドイツ人の母と、カメルーン人の父を持つマティプ。ドイツ代表の道を選択する事も可能でしたが、カメルーン代表を選択。
しかし、そのカメルーン代表も2015年で引退を発表しています。

この事が思わぬトラブルの引き金に。
2017年のアフリカネイションズカップ、マティプはカメルーン代表として招集を受けますが、これを辞退。
カメルーンの協会側はこれを不当とし、マティプを訴えます。
これによって調査期間中はリヴァプールでも、マティプを起用出来ないという事態に。

うーん、選手自身が代表引退を宣言したら、招集に応じる義務は無い、というかまず招集しないのが、普通だと思うんですがねえ。

どうもカメルーンの協会というのは体質的に問題があるような気がします。

日韓ワールドカップの中津江村。村長の人柄、村人との交流など、いい話になってはいますが、協会の段取り的な事を言えば、グダグダでしょう。
ブラジルワールドカップの前には、選手がボーナスの額を不服とし、ブラジル行きを拒否。問題が絶えません。

マティプもこうしたゴタゴタに嫌気がさして、代表引退を宣言したのでは、と勘繰りたくなります。

生まれも育ちもドイツなのに、カメルーン代表を選択。
選手層を考えれば、カメルーン代表の方が、活躍の機会は多そうだけど、それだけではなく祖国に対する思いもあるのではないでしょうか。
決して幸せな状況ではありませんね。

とはいえ、これだけこじれると、カメルーン代表への復帰の可能性はゼロに近いと思われます。
問題をスッキリさせてクラブに専念してもらいたいですね。
守備の要。頼みます!

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