VARって何?

2018-02-06

ここ最近、サッカー界の大きな話題となっているVAR。
つい先日のFAカップ、WBA戦でも試験的に導入され、試合に大きな影響を及ぼしました。
また、プレミアリーグのトッテナム戦では、疑惑の判定、主審と線審の不可解な相談といった事件もあり、本格導入の必要性を訴える声が多く聞かれます。
反対意見もありますが、今後、全世界的に導入の流れが加速していく事でしょう。

そこで!VARとは一体全体どういう事なのってのを、雑にまとめてみました。
まあ、本当に詳しく知りたい人はグーグル先生にでも聞いてみてください。

そもそも何?

時は21世紀。先端科学技術の粋を結集して開発された、最新鋭スーパーテクノロジー『VAR』!

とは・・・

Video Assistant Referees(ビデオ・アシスタント・レフェリーズ)!

あら、意外と普通。
Virtual Action Revolution(バーチャル・アクション・レボリューション)とかでは無いのか。
なーんだ。

ピッチ外で映像をチェックしている審判員が、判定に間違いがあると判断した場合、無線で主審に知らせる事が出来るというシステム。

要するに映像で判定の正否を確認するシステム。
他のスポーツでは結構前からやってる事でした。
最新鋭とかではなかったです。スイマセン。

サッカーという競技の特性上、映像確認のために試合の流れが切られる事は好ましくないという事で、導入に否定的な声も多いようです。

それは分かる。ここでちょっとWBA戦でVARの介入があったシーンを、当ブログの記事でおさらいしてみましょう。

またやられた!と思った・・・
ん?なんか審判がゴニョゴニョ。WBAの選手達キレ気味。試合が中断されます。
何?ノーゴール。

今、話題のアレ。
最新鋭のスーパーテクノロジー「VAR」
FAカップでは試験的に導入されているようです。
助かった。

で、で、で。

またその直後。
リヴァプールの攻撃。サラーがペナルティエリア内で倒れると、またしても試合中断。

証言を取る審判。

証拠Vを確認する審判。

「あーこれ、お前やったな!?やったろ!!」

って事でPK獲得。

この一連の茶番劇、笑わせてもらったけど、これが毎試合となるとキツイですね。
しかしこれはまだ試験段階ゆえ。
基本的に試合の流れを妨げないという事が前提とされていて、VARがチェックするのはゴールやPK、レッドカード、選手誤認といった試合結果に直接影響を及ぼすプレーのみ。
そこに誤り、あるいは主審に迷いがあった場合に、主審へ助言を与えます。
そして助言を受けた主審がピッチサイドのモニターをチェックし、最終的な判定を下します。
決定権はあくまでも主審にあります。
「試合結果に直接影響を及ぼすプレー」「決定権はあくまでも主審」ってところがミソですね。
ちょっとしたファールでいちいちVARが首突っ込んで来て試合を止められたら堪ったもんじゃない。

それでもWBA戦は随分と間延びしてしまいました。
前半のアディショナルタイムは4分だったけど、きっちり取ったら10分くらいあったんじゃないでしょうか。
このあたりはまだまだ改善の余地ありですね。

また歴史ある事柄、組織というものは往々にして、変化を嫌うもので「サッカーは人間が裁くもの」、「誤審もサッカーの一部」という考え方も根強いようです。

確かに審判が試合の流れを読んで、ファールを流したりとか「人間が裁くもの」という考えには同意出来るし、今後、全ての判定がテクノロジーを介して厳密に行われるようになったら、プレミア特有の激しいサッカー見られなくなる可能性だってありますからねえ・・・ただやっぱり誤審は何とかしてほしい。

導入の歴史

オランダでは2013年から判定に一切関与しない形で、試験運用が行われていたようです。
次いで2016年にドイツが導入する意思を表明。その後、いくつかの国がそれに追随し、訓練、試験を経て、2016年9月のイタリア対フランスの親善試合で、公の形では初となる試験導入。
そして同年12月にはクラブワールドカップで導入。FIFA主催大会では初となります。

その後、コンフェデレーションズカップ等でも導入されつつ、17-18シーズン、イタリアのセリエA、ドイツのブンデスリーガで正式導入。
やはり判定が出るまでにかかる時間や、使用のタイミング等で賛否両論あるし、ドイツでは機器の故障といったトラブル、責任者に試合を操作しようとした疑惑が浮上する等、問題も多発しているようですが、大勢には影響無しか、介入拡大を発表しています。

さてイングランドはというと・・・
早い段階から興味は示していたようです。FAなんてガッチガチの頑固オヤジばっかで、こういうの一番嫌いそうと思っていただけに意外です。

この人のイチャモンにはウンザリだし・・・

この人の試合後の判定批判の持ちネタにも飽きた・・・

か、どうかは分かりませんが、昨年11月にウェンブリーで行われたイングランド対ドイツの親善試合で国内初導入。 そして2018年、国内カップ戦でも導入されるという運びとなりました。
件のWBA戦は、その矢先の出来事。グダグダなのも仕方ないかもしれませんね。
今後、数をこなしていけば、スムーズになっていく事でしょう。

プレミアリーグの審判の質は、以前から問題視されていましたね。
トッテナム戦では、VARがあるわけではないのに、審判同士の相談で試合が中断したし、主審が自分の意見より線審の意見を優先したと思われる場面もありました。
無くてもグダグダ。そんな事になるくらいなら、白黒はっきり付けられるVARがあった方がいいですね。

来シーズンからはスペインのラ・リーガ、フランスのリーグ・アンでも導入が決定。
欧州5大リーグで導入が決まっていないのはプレミアリーグだけになります。
リーグ戦で遠からず導入される日が来ることでしょう。

VAR。
後味の悪い判定が無くなり、かつプレミアらしさも失われないような、建設的な導入が出来るといいですね。

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